2021/08/21
センサーを用いて電気的に湿度が測れるようになるまで湿度は乾球と湿球の温度差から求めていました。その後、湿度によって抵抗値が変化したり、や感湿材料に含まれる水分を静電容量としてとらえる仕組みの材料が開発されてから電気的に測定する湿度計が用いられるようになりました。電気的に測定することで自動計測できるようになり、無人で製品管理などの応用ができるようになりました。感湿材料を電極で挟んだ構造になっており、センサー素子単体で使用する場合もありますが、センサー素子をADコンバーターなどの回路中に組み込んだICタイプの湿度計もあります。
ICタイプは温度補償回路を内蔵している製品が多く、温度補償をするため温度計も内蔵している製品も多く見受けられます。温度・湿度を同時に測定でき、周辺回路もワンパッケージになっているので小型化できます。また、原理上、抵抗式では低湿度を正確に測定できず、容量式の方が湿度の変化に対して応答速度が速いという特性があります。測定する状況によって適するタイプを選ぶことができます。
IDT社のHS300xシリーズは、容量式で、評価ボードが用意されており、PCにUSB接続することで製品の測定データをモニターすることができます。IC内部に温度補償回路も内蔵しているため、センサー素子から設計から加味して組み込むことに比べ、ユーザーが手間暇かけて温度補償する必要なく簡単にシステムに湿度計を内蔵することができるのです。